ジャパニーズ・ソウル #024

冬の扉がひらいた季節に聴きたい、吉田美奈子サウンド

古今東西、日本に存在するさまざまな"日本人の、日本人による、日本人のための"ソウル・ミュージックを、新旧問わず、オシャレかつアカデミックにご紹介。今回はコチラ!

11.12, 2018

BonVoyage:カネコ ヒデシ
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冬情景が浮かぶサウンドがココロとカラダにシミわたる

アーティスト:吉田美奈子

タイトル:ねこ/扉の冬(7インチ)

レーベル:SHOW BOAT/ULTRA VYBE

発売年:2000年

価格:時価

 

・トラックリスト

A面:ねこ

B面:扉の冬

 

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立冬もすぎ、すっかり冬への扉をひらいて、冬へと走り出したこの季節。

 

 

かなりうるさめのウカレポンチなパーティサウンドが、街中に流れてまくっているホリデーシーズン間近!

 

2018年の年末へむけてムダに忙しさダケが増す時期だけに、アゲアゲな音楽で気持ち的にもアゲていきたいという思いもわからないではない。

 

しかし、今回は、弱火で味がシミこむおでんのごとく、ホッコリとココロにシミわたる、吉田美奈子サウンドをご紹介。

 

 

まずは、吉田美奈子のデビュー曲「扉の冬」とアーバンメロウな「ねこ」がカップリングされた、1973年リリースのデビューシングル、つまり7インチレコード。

 

 

ドチラも、1973年に細野晴臣プロデュースでリリースされた彼女のファーストアルバム『扉の冬』に収録されてはいるが、このデビュー7インチはかなりレアだったりする。

 

残念ながら、筆者もオリジナルを手にはしていない。

 

 

ということで、コチラは、レーベル「ULTRA VYBE」から2000年に再発された10枚入り『JAPANESE 70’s 7inch Box』からのいちまい。

 

 

おススメは、ナント言っても彼女の地位を不動のモノにした、B面のミディアムメロウな「扉の冬」。

ココロに響きわたる吉田美奈子のうつくしすぎるヴォーカル。ピアノの弾き語りスタイルに、それを静かにつつみこむようにサポートしているバンドサウンド。

目をつむって聴くと、冬の情景が目に浮かぶというのも、とにかくスバらしすぎ!

 

 

A面のアーバンメロウサウンドな「ねこ」は、雨の日に聴きたい、まごうかたなき雨サウンドね。

 

 

ちなみに、「扉の冬」も「ねこ」も、バックバンドには鈴木茂 、細野晴臣、林立夫、松任谷正隆のキャラメル・ママが参加。

 

 

ドチラの曲も、まったくもってハデさはないが、彼女の音楽のすばらしさがひしひしとつたわってくるグッドミュージックなのでアール。

冬の星空と街の灯りが見えてくる、ステキなAORサウンド

アーティスト:吉田美奈子
タイトル:Light’n Up
レーベル: ALFA
発売年:1982年
価格:時価

 

・トラックリスト
SIDE 1
01. LIGHT’N UP
02. 頬に夜の灯
03. LOVE SHOWER
04. 風

 

SIDE 2
01. MORNING PRAYER
02. 斜陽 (REFLECTION)
03. 時の向こう
04. ALCOHOLLER

 

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つづいては、最&高な吉田美奈子の80年代サウンドを。

 

 

通算9作目となる本作は、82年にリリース。

 

ニューヨークとトーキョーでレコーディングされたこともあり、当時、ニューヨークではやっていたサルソウル的ディスコサウンドと、トーキョーで注目されていたフュージョンサウンドの融合、、、まさに”フュージョン”なダンスミュージックが中心となっているいちまいでアル。

 

 

おススメは、狂おしいホドのアーバンAORな「頬に夜の灯」。

ミディアムテンポで豪華すぎるサウンドと、彼女のヴォーカルと歌詞が、ココロにしみじみシミわたるのだ。

ちなみに、吠えるようなブロウがすばらしすぎるサックスなどのホーンセクションは、ランディ・ブレッカーとマイケル・ブレッカーによるブレッカー・ブラザーズのホーン・セクション。しかも、このレコーディングのために、わざわざオリジナル・メンバーを集結させたとか。とにかくこだわりすぎのサウンド。

そして、いちいちアーバンすぎる!

 

 

アルバムすべてがスバらしすぎるので、もう一曲おススメ!

 

サルソウル感がハンパないディスコサウンドの「LIGHT’N UP」。

このサウンドで日本人でキチンと歌えるヒトがいるのか!?というくらいのサルソウルサウンドながら、かるーくその壁をトビこえてしまったというのが彼女だろう。

キラキラ感といい、ブレッカー・ブラザーズのホーンセクションといい、とにかくエモすぎ!

コレが、ニッポンを代表する吉田美奈子のディスコサウンドだ。

 

 

最近では、大貫妙子、山下達郎につづいて、海外のDJやコレクターにも人気となっている吉田美奈子。

 

まあ、サウンドとヴォーカルにコレだけのクオリティがあれば、当然といえば当然だが。。。

 

 

とにかく、コレがセカイが認めた、ニッポン発のトラックメイカー、吉田美奈子によるアツいアーバンサウンドなのでアール。

Profile

  • カネコ ヒデシBonVoyage

    編集プロダクション"BonVoyage"主宰、社会派カルチャーなWEBマガジン『TYO magazine/トーキョーマガジン』発行人、ニッポンのちょっといい音楽を紹介するプロジェクト『Japanese Soul』主宰。
    WEB、紙、空間など、さまざまなメディアを使用して時代を編集する。
    毎月第三金曜日に渋谷「NIGHTFLY」にて、DJイベント『Japanese Soulナイト』を開催中!
    ・TYO magazine/トーキョーマガジン:http://tyo-m.jp/
    ・Japanese Soul:http://japanesesoul.jp/