ジャパニーズ・ソウル #026

寒空の下、夜更かしに効く!スウィングジャズグルーヴ

古今東西、日本に存在するさまざまな"日本人の、日本人による、日本人のための"ソウル・ミュージックを、新旧問わず、オシャレかつアカデミックにご紹介。
今回はコチラ!

12.12, 2018

BonVoyage:カネコ ヒデシ
  • music
Share on

ゴキゲンなビートでスウィングする、ホップなジャズ!

アーティスト:akiko
タイトル:Swingy, Swingy with Chai-Chii Sisters
レーベル:ability muse records
発売年:2012年5月
価格:¥1,200(税込)

 

・トラックリスト
01. I’m Gonna Sit Right Down & Write Myself A Letter(手紙でも書こう)
02. I Like To Riff(アイ・ライク・トゥ・リフ)
03. East Of The Sun(イースト・オブ・ザ・サン)
04. Mr.Sandman(ミスター・サンドマン)

 

グッと冷え込みがキビシくなってきた12月も半ば。

 

街はイルミネーションがほどこされキラキラとかがやき、ホリデーシーズン前のウカレた雰囲気。

 

しかしながら、ホホにあたる冷たい乾いた風がドコかサビしい寒空の夜。

 

今回は、そんなヒト恋しいココロの奥底をちょっとだけたのしくしてくれて、冷えきったカラダをすこしだけ温めてくれる、スウィンギーでロッキン、そしてジャイヴィンなジャズを収録したアルバムをご紹介しよう。

 

 

まずは、ジャズシンガーのakikoが、女性コーラスグループChai-Chii Sistersをフィーチャーして、ゴキゲンなスウィングジャズのスタンダードナムバーをカヴァーした『Swingy, Swingy with Chai-Chii Sisters』。

 

 

ちなみにスウィングジャズとは、1930年代あたりにアメリカで流行った、大所帯系ビッグバンドジャズの形態のひとつのコト。

 

ハネたリズムで、ホールでダンスをたのしむための音楽でアル。

 

 

今作は、そんなスウィングジャズのスタンダードに日本語歌詞をつけて、しかもジャズの本場であるニューオーリンズにてレコーディング。

 

疑いようのない、最&高にゴキゲンなスウィングなのだ。

 

 

とくに、「I’m Gonna Sit Right Down & Write Myself A Letter(手紙でも書こう)」は、ドコかで耳にしたコトがあるのでは?

1935年のthe Boswell Sistersがシットリと歌っているのがオリジナルではあるが、コチラではとてもハネた感じのアレンジでダンスミュージックとしてカヴァー。

akikoとChai-Chii Sistersの掛けあいが、とてもスバらしすぎ。歌詞の意味的には、一人二役で自分に向けて手紙を書くという、、、ちょっと寂しいナムバーではあるのだが。。。

 

 

そして、コチラもダレもが聴いたコトのある「Mr. Sandman(ミスター・サンドマン)」。ハネたビートにおもわずコシがユレちゃうナイススウィング!とにかくコーラスが最高すぎ。

1954年に、女性コーラスグループのThe Chordettesと、男性ボーカルグループThe Four Acesがうたったモノがオリジナルだが、ドチラかというとThe Chordettesのバージョンの方が耳にしているカモね。

ちなみに、この“サンドマン”というのは、眠っている間にやってきて,いい夢が見られるように目の上に砂をまくという伝説上のキャラクターのコトだそう。

まあ、「いい夢みろよ!」的な?柳沢慎吾ちゃん的な?感じカナ??

 

 

そんなワケで、akikoとChai-Chii Sistersのすばらしいスウィングに、ぜひそのカラダでノってほしい、ノリノリないちまいなのでアール。

寒空の夜、ヒトハダ恋しくて入ってしまったスナック感

アーティスト:なかの綾
タイトル:ダブルゲーム
レーベル: VIVID SOUND / HIGH CONTRAST
発売年:2018年6月
価格:¥2,700(税抜)

 

・トラックリスト
A「BUTTERFLY SIDE」
01:いらっしゃいませ〜ウイスキーが、お好きでしょ
02:スナック鯉〜エピソード2
03:抱いてくれたらいいのに
04:あたしはあんたのクスリじゃない
05:かもめはかもめ
06:アサミのブルース

 

B「GLAMOUR SIDE」
07:そろそろいっとく?〜涙の太陽
08:涙の太陽(Crying in a Storm)
09:ボーイ・アンド・ガール
10:ギリギリの関係
11:にがい涙
12:Proud Mary feat. Yoshio “Barry” Sato

つづいては、ホンワカあたたかいビッグバンドジャズ、いやムード歌謡というベキか。

 

 

全国の酒場という酒場をアツく盛り上げているシンガー、なかの綾の4枚目となるアルバム。

 

今作では、オンナだらけのビッグバンド、たをやめオルケスタをひきいて、オリジナルとニッポンのスタンダードナムバーをジャズ歌謡でカヴァーした仮想A面の「BUTTERFLY SIDE」。
そして、気鋭のキーボーディスト、SWING-Oをプロデューサーをむかえて、漆黒サウンドが炸裂するリズム&ブルース歌謡のB面「GLAMOUR SIDE」。
まったくテイストのちがうA面とB面という、ふたつのサウンド全12曲を収録。

 

まあ、CDなので、A面もB面もナイんだけどね。

 

とりあえず、イキフンというコトで(笑)。

 

 

そんなワケで、A面からのおススメは、ズンドコ感がハンパないラテンドラムと、カラダにヒビくホーンセクションというビッグバンドジャズサウンドに、超ソウルフルなヴォーカルの「あたしはあんたのクスリじゃない」。
このノリ、かなりヤバい!
まちがいなく依存しちゃう!スウィンギーなジャズグルーヴ。

 

 

そして、B面からのおススメは、テケテケテケでおなじみ!ベンチャーズ的サーフサウンドでアレンジされた「涙の太陽」
オリジナルは、1965年のエミー・ジャクソンのデビュー曲だが、じつは同年に青山ミチが日本語バージョンをリリースしているという競作盤。それもそのハズ!作詞はR. H. Riversで、コレ、湯川れい子の別名義。つまりおなじヒトがプロデュースしてるってコトね。一般的には安西マリアバージョンの方が有名かな。
そんな名曲を、今作では英語と日本語の両方でカヴァーするという、、、なんともなかの綾的チカラ技を発揮。
トにもカクにも、ノッテケノッテケ感がたまらないベンチャーズ歌謡なのだ。

個人的には、ビッグバンドジャズ感あふれる「BUTTERFLY SIDE」が好み。

 

しかし、全体的にあまりにもロイクーなグルーヴ感がスバらしいなーとおもったら、企画監修が『ソウルトレイン』の解説でおなじみの渡辺祐さんなのね。

 

そりゃそうだわ(笑)!

 

 

というコトで、ジャズとスウィング、そして男と女。

 

なかの綾が、このロクでもないスバらしきセカイに提案した、真っ黒で真っ白なグルーヴ歌謡なのでアール。


 

[ 情報 ]

akikoオフィシャルサイト:http://akiko-jazz.com/

なかの綾オフィシャルサイト:http://www.nakanoaya.com/

Profile

  • カネコ ヒデシBonVoyage

    Media Director / Editor & Writer / DJ / Journalist
    編集プロダクション"BonVoyage"主宰、社会派カルチャーなWEBマガジン『TYO magazine/トーキョーマガジン』発行人、ニッポンのちょっといい音楽を紹介するプロジェクト『Japanese Soul』主宰。
    WEB、紙、空間など、さまざまなメディアを使用して時代を編集する。
    毎月第三金曜日に渋谷「NIGHTFLY」にて、DJイベント『Japanese Soulナイト』を開催中!

    ・TYO magazine/トーキョーマガジン:http://tyo-m.jp/
    ・Japanese Soul:http://japanesesoul.jp/