ジャパニーズ・ソウル #031

コレぞ無国籍ミュージック!多種多様サウンドの交差点

古今東西、日本に存在するさまざまな"日本人の、日本人による、日本人のための"ソウル・ミュージックを、新旧問わず、オシャレかつアカデミックにご紹介。
今回はコチラ!

2.26, 2019

BonVoyage:カネコ ヒデシ
  • music
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さまざまな新しい音に挑戦!オルタネイティヴ的渾身作

アーティスト:畠山美由紀

タイトル:Wayfarer

レーベル:Rambling RECORDS

発売年:2018年12月14日

価格:¥3,000(税抜)

 

・トラックリスト
01. BLINK
02. 会いに行く
03. フルデプス
04. 呼吸するより速く
05. ソングライン
06. 口唇には歌を
07. チャイナタウンの朝
08. サウンド・セイリング
09. ふたりの出来事
10. 愛はただここにある

 

急に春日がつづき、花粉症発作が急発進で目はショボショボ、ハナはズルズルな今日このごろ。

 

 

四季折々をたのしめていたハズのわが国ニッポンも、いまや季節の境目がなさすぎて、もういったいドコの国にいるのか、、、わからない感じでアル。

 

 

今回はそんな季節感のなさを表現するかのごとく、国籍感がわからないような無国籍アーバングルーヴなサウンドをご紹介。

 

 

このアルバム『Wayfarer』が、じつに5年ぶりのリリースとなったシンガーソングライター、畠山美由紀。

 

 

ソロでの活動をはじめ、さまざまなアーティストのフィーチャリングヴォーカリスト、さらに小島大介との音楽ユニットPort of Notesとしても活動をつづけている彼女。

 

 

ソロとしても、ジャズやラテン、ソウル、ポップスなどの生音をはじめ、ハウスやエレクトロなどのダンスミュージックまで。。。

はたまた昭和の流行歌や演歌と、音楽という音楽の枠を超えて、縦横無尽に歌いまくる、類いまれなる音楽性の持ち主だ。

 

 

そんな彼女の本作は、冨田ラボこと冨田恵一をプロデューサーにむかえ、水野良樹(いきものがかり)、堀込高樹(KIRINJI)、髙城晶平(cero)、小島大介(Port of Notes)が参加。

 

しかも、それぞれの個性が強烈に打ち出されたさまざまなサウンドが、このいちまいに収録されている。

 

 

とくに「フルデプス」は、最近の若手ヒップホップ系アーティストなどがよく取り入れているエレクトロR&Bなトラックで、彼女としてはかなり意外なサウンドかと。

しかし、このサウンドを難なく自分のモノとして消化している彼女の腕前、、、いや歌前は、さすがのベテランヴォーカリスト!

 

 

そして、小島大介プロデュースによる激アンビエントな「チャイナタウンの朝」。

美しいピアノの音に、ギギギ、、、ビビビ、、、というノイズとギューンンと野太いウネリという、ダビーな雰囲気がたまらなすぎ。

個人的には、ポップスの彼女の歌も好きではあるのだが、こういった超アンビエントなサウンドの彼女も好きだったり。

 

 

この作品、プロデュースした人間によってまったく音がちがうという、、、まさに多種多様すぎるサウンドを収録。

 

彼女のあたらしさを感じる、あたらしいいちまいなのでアール。

 

アフリカンビートからAORまでのエキゾチックヴァイヴス

 

アーティスト:cero

タイトル:POLY LIFE MULTI SOUL

レーベル:カクバリズム

発売年:2018年5月16日

価格:¥2,900(税込)

 

・トラックリスト
01. Modern Steps
02. 魚の骨 鳥の羽根
03. ベッテン・フォールズ
04. 薄闇の花
05. 溯行
06. 夜になると鮭は
07. Buzzle Bee Ride
08. Double Exposure
09. レテの子
10. Waters
11. TWNKL
12. Poly Life Multi Soul

 

そして、高城晶平、荒内佑、橋本翼の3人を中心とする音楽ユニットceroによる、カレらにとってはあたらしい展開を見せつけたアルバム『POLY LIFE MULTI SOUL』。

 

 

ヒップホップサウンドを中心にしながらも、さまざまな音楽的な展開を広げ、つねに変化しつづけているカレら。

 

 

本作ではナーント!アフロやブラジリアンを中心としたサウンドにニューウェイヴの要素をおりまぜているという、ニンともカンとも、、ウナづくしかないサウンドを披露。

 

全曲が全曲、無国籍感がヤバすぎて、ホントに日本人がつくったのか?という疑問すら生まれるグッドヴァイヴス。

 

 

ナント言っても、2曲めのアフリカンにジャズの要素を組み込んだ、いや再構成させたヴァイヴスが、ドドーンとカラダにビビく「魚の骨 鳥の羽根」。

裏打ちなビートと、無造作なビートとのポリリズムが、自分の遺伝子上のダンス的ルーツサウンドの部分の引き出しを、ドヒャッとムリヤリ開けさせられた感じだ。

 

 

そして、レゲエビートとジャングルビートが、寄せてはかえす波のごとく攻めてくる「薄闇の花」。

ハネたビートが、またもや遺伝子的ダンスビートの琴線に触れる、というか、おさえていた感情が揺さぶられる、まさにグルーヴに巻き込まれるサウンドでアル。

 

 

宇宙のファンタジーすら感じる、無国籍感たっぷりのグッドヴァイヴレイション。

 

ナンとも気持ちいい雑食感あふれる音が、超絶オルタナグルーヴを生みだしたいちまいなのでアール。


[情報]

 

畠山美由紀『Wayfarer』特設サイト:https://www.hatakeyamamiyuki-wayfarer.com/

 

cero オフィシャルサイト:http://cero-web.jp/

Profile

  • カネコ ヒデシBonVoyage

    編集プロダクション"BonVoyage"主宰、社会派カルチャーなWEBマガジン『TYO magazine/トーキョーマガジン』発行人、ニッポンのちょっといい音楽を紹介するプロジェクト『Japanese Soul』主宰。
    WEB、紙、空間など、さまざまなメディアを使用して時代を編集する。
    毎月第三金曜日に渋谷「NIGHTFLY」にて、DJイベント『Japanese Soulナイト』を開催中!
    ・TYO magazine/トーキョーマガジン:http://tyo-m.jp/
    ・Japanese Soul:http://japanesesoul.jp/