Look Book Cook Records No.018

Mining gems of YouTube:Moichi's plalist September one day

日々のインプレッションを画像と文で紹介するノンスタイルの連載です。

9.29, 2018

桑原 茂一
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HATE は、他の曲に比べて
より冷めた
より舐めた

Mining gems of YouTube:Moichi’s plalist
September one day

AARON NEVILLE : “YOU NEVER CAN TELL (C’EST LA VIE)” (1993)

 

ツイストは、私が最初に覚えたダンスです。
日本のテレビではトニー谷さんがソロバン片手にリズムをとって
全国ツイスト合戦的な番組の司会をされていて、
子供心に大層興奮したものです。
私が初めて遭遇したのは異国情緒溢れる神戸大会で、
外国からのお客様のツイストはやはり日本人の短足に比べてかっこよかった。
この画像のトラボルタの格好良さはまさに最初に私が衝撃を受けたツイスト大会のそれで、
サタデーナイト・フィーバーのトラボルタよりも百倍かっこよかった。

 

 

 

Charisma.com / HATE

 

この冷めた二人のカワイ子ちゃんの冷めた動きと冷めた声が堪りません。
余計なことを省いて二人のカワイイ狂気を描き切ったことが
この曲へ、私に一票入れさせたのです。

HATE は、他の曲に比べて
より冷めた
より舐めた
血の通わない感じが
ほとんど嬉しい。

 

 

 

シシド・カフカ / Miss.ミスミー ~ 我が儘

 

このヘアースタイルと、あの身長と、
そのハイヒールの高さ加減にやられた。
更に、叫ぶ面と能面との落差さに、
脳天を乾麺でどつかれた快感だ。

 

 

Melbourne Ska Orchestra – Get Smart (Official FULL Version)

 

なんたって、メルボルンだ。なんでメルボルンだ。
どこがメルボルンだ。いいからメルボルンだ。

 

 

 

 

Stevie Wonder – Don’t you worry bout a thing

 

見えてるんじゃ、ないよね?
もしかして、Stevieの旦那〜
この人の女の趣味はどう考えても
見えてるんじゃないの?
なんて不謹慎ですが、
この曲は不滅だ。

 

 

Lorn – Acid Rain (Official Music Video)

 

痺れますね、女たちの筋肉に、
男の金忍苦はみんな吸い取られたね、
今やこの地球は女の筋肉で回っている。
チクショ〜かっこいい。

 

 

Les Choristes – La Nuit

 

心が洗われる。なんていうけれど、美しい歌声の前では世界は平等だね。
にも関わらず、私がキュンとしたのは
帽子のレディーのフランス語の

 

” Excuse moi ”

 

次に生まれる時はフランス語を操る女性と恋をしたい。
つまり、世界で一番ロマンチックな言語はフランス語、あっ、すいません。

 

” すいません ” は、

 

” Excuse moi “ です。

 

 

 

何気ない。特質すべきものはない。にもかかわらず、佇まいに品がある。

 

そんなアナログ作品を作ることはもう今の時代は無理なんでしょうね。

 

お澄まし、コンソメ、シンプルだからこそたどり着けない、塩加減の美味しさ。

 

 

椎名林檎 – 茎(STEM)~大名遊ビ編~

 

エロチックをどこまでも極めるのは男性ではなく、女性かもしれません。
憎いところとことん、いじる。まさぐる。もてあそぶ。
もう降参です。

 

 

Stacey Kent – How insensitive

 

私の知る限り、この曲「 How insensitive 」の見事な使用者は、
あの、ツイン・ピークスを世に問うた、デビッド・リンチの映画「ロスト・ハイウェイ」。
もちろん「Lost Highway 」のオープニング・シーンで使用された曲、
デビッド・ボウイの「 I’m Deranged 」
あちらもこちらも堪りません。
で、こちらもそれなりに。
 
 

 

 

Pete Drake & his talking steel guitar – “Forever”

 

ここまで、聴き、観て、診て、感じるのは、
お見事には、どこか「変態」が挿入されている。
この曲の魅力にはアメリカの表のイメージからはみえてこない、
ここから、デビッド・リンチへ繋がるアメリカの闇の恥部が
水割りで聞こえてくる。
気のままが一番美味いはずのウイスキーを
わざわざ水割りで飲む。
これこそ変態ではないか?
勿論、私もあなたも。

 

 

L’Impératrice ♗ VANILLE FRAISE (edit)

 

カナダ、アメリカ、ヨーロッパ、所謂、先進国と称される国々の一部では、
次々とマリファナが解禁されているようです。
この国(日本)の若者は、インターネットを通じて
世界のことはなんでも知っている気になっているようですが、
実はこの日本が、未だにアメリカの属国であり、
北朝鮮並みの(失礼)幼稚園児レベルのモラルの上で暮らしている
ことへの自覚は、ほぼほぼない。

 

 

Jonathan Bree – Say You Love Me Too (feat. Clara Viñals)

 

顔がない。顔があっても顔のない時代。
海外の若者は素直だな。
哲学を学ぶと人間は、
一度素直な複雑さを会得するようだ。
で、笑いが生きるための潤滑油だということがわかるんだろうな。
笑いがある国、いいなぁ〜。

 

 

 

You’ll Never Get To Heaven – Beyond the Clouds
ゴダールはお好き?ブラームスはお好き?
コンプレックスは決して悪いことではないよ。
映画監督という立場を存分に利用して手の届かない女性を口説く。
コンプレックスは決して悪いことではないよ。
映画監督になりたいよね。人生で一度ぐらい。ぐらいね。
コンプレックスは決して悪いことではないよ。
この時代は映画監督ではないかもね、Zo◎oとか?
コンプレックスは決して悪いことではないよ。

 

 

 

As I Was Moving Ahead Occasionally I Saw Brief Glimpses of Beauty

 

なんにもない時代。そんな時代に暮らしたら、暖かい優しい人との繋がりだけしかなくて楽しいだろうなぁ〜
でも、現代に暮らしてしまったから想像するだけにしておいたほうがいいかもね〜
なんで泣けてくるんだろう。

 

 

Dionne Warwick “Any Old Time Of Day” 1964 My Extended Version!

 

この世で一番好きな声かもしれません。童貞時代に遭遇したものですから、
バート・バカラック & ハル・デビッド、そして、Dionne Warwick
音楽の永遠を感じるトリオです。

 

 

 

Mining gems of YouTube:Moichi’s plalist
September one day

いかがでしたか?

 

映像の時代と呼ばれて久しいですが、
映像の力は、音楽そのものを変容させ、
一変させてしまうものなのでしょうか?

 

面白いだけで何が悪い。
勿論その通りですが、
映像が消えると、

 

MVまたはPVと呼ばれる映像作品は、
本来、音楽の魅力を増幅させて伝える為のプラス効果の表現です。
にも関わらず、
いつの間にか映像の魅力が、
楽曲の魅力低下を、下支え&助太刀していないか?
映像の時代の音楽と映像のあるべき姿とは?
そんなことを深く考えさせられる選曲結果でした。

 

例えば、Rhapsody In Blue (1945) – Rhapsody in Blue Debut.

 

73年前のこの作品に私は素直に感動します。
まるで時代の先駆けのような、そしてMVの本質を観るような、
このモノクロFILMの映像美にため息が出ます。
何よりも感動するのは、楽曲の美しさへのリスペクトが微塵も失われずに
映像美が寄り添ってお互いを高めていることです。

 

73年前のワーナー映画の技術の粋を集めた映像制作のセンスが
時代を超えていまだに色褪せていないのです。

 

一体、新しいとはなんでしょうか?
一体、時代の進歩とはなんでしょうか?

 

実は、ここに音楽の本質があるのだと思います。

 

まず楽曲に感動がある。

 

この不朽の名曲の凄さがこれほどの映像を作らせたのでしょう。

 

逆を言えば、映像自身が美しければ、
自ずと見事な音楽が寄り添ってくるのだと思うのです。

 

人間関係も同時にね。

 

話題になる音楽を作れ!話題になる映像を作れ!
有り体に言えば、売れるものを作れ!しかもできるだけ金をかけずに。
この心理的重圧は、ある意味戦争状態かもしれません。
しかしこうした戦争状態は技術の進歩を急激に推進します。
ある意味文化的にも面白くなる要因でもあります。
好きなだけお金を使って好きなものを作れは一見正しいようですが、
命がけには叶わない。
言い方を変えれば、プレッシャーのないクリエイティブにお見事は生まれないのだと。

 

自分で自分の首を絞めていますがそう思います。

 

もちろん誰もが自由に音楽を作ればいい。
誰もが自由に表現すればいい。
しかし、
人を心から感動させる楽曲を生み出すのは、ほんの一握りです。

 

もしかしたら、一生に一曲、名曲が生まれるだけでも奇跡だと思うのです。

 

音楽の歴史を振り返ればそこには厳しい真理が潜んでいるはずです。

 

作品の評価を歴史的文脈で振り返れば、軽い、重い、という雑な表現がある。
これは音楽に限らず、車でも道具でも、あらゆるクリエイティブに、
つまり過去に生まれた名品はいづれも実際に重い。
当然、重厚な鉄を初め自然素材を極めれば当然作品自体も重くなる。
そうした時代に生まれたずっしりとくる優雅さを軽い素材の現代には求められない。
更には、一人コンピューターで作る音楽と、
長い修練の上で選抜された名プレーヤーたちの醸し出す音楽とは、
明らかに感動が違う。別の言い方をすれば、繰り返しに耐えられる。
勿論、今聞いて五分後に忘れている音楽も私は楽しめる。が、、、、
回りくどく言えば、人は生きる上では選択肢は多ければ多いほど
自由になれる。が、
全ての表現には「見事さ」に違いがあるのだ。
その違いを楽しめるようになるには、それなりの経験が必要になるのだと思う。
音楽を好きということは、音楽を大量に聴くということだと思う。
その終わりのない経験値から、意図せず零れ落ちるものを、

 

クリエーションと呼ぶのだと思う。

 

選曲の道に終わりはなく、美しさへの欲望にも終わりはない。
明日世界が終わるとしても、私は音楽を選曲する。

 

画像・文・選曲

 

桑原 茂→

 

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Profile

  • 桑原 茂一

    初代選曲家、毎週金曜日夜11時Mixcloud PirateRadio(海賊船)、 創刊1988年 free paper dictionary編集長