MADE IN GERMANY No.02

No.02 / FRANK LEDER(フランク・リーダー)

たまたまた社名をドイツ語にしたこともあり、ファッションやプロダクトへの知見からドイツへの興味がふつふつと。自分なりに吟味・収集した記録をつらつらと紹介できたら。

9.12, 2018

エディター/ライター:小澤 匡行
  • fashion
Share on

ドイツが質実剛健なイメージなら、僕にとってドイツらしい洋服は<FRANK LEDER>です。興味を持ったのは、1999年にブランドが始まってからずっと後で、今から8、9年前のこと。世の中がトラディショナルブームで、ツィードやモールスキンの風合いが気になっていた頃、アメリカやイギリス以外で、いい塩梅でモダンを表現できるクラシックな服を探していたら、ここのツイードのジャケットに出会いました。それ以来、<FRANK LEDER>の粗野でありながら高級な素材感が気になっています。

<FRANK LEDER>の中でもドイツらしさを感じるには、ヴィンテージのベッドシーツを使ったシリーズ。ちょうど僕が気になり始めた2009年頃に人知れずスタートしていました。自国で製造された軍用のベッドシーツのデッドストックを再構築しています。いわゆる通常のシーツより幅が狭いらしく、一枚で一枚のシャツを無駄のないカットで作っているそう。それゆえ部位によってラインが入っていたり、不規則な継ぎ目や色の違いがあるアソート的な仕上がりが、ものづくりの魅力にあふれています。

 

このベッドシーツは緊急時の止血など、有事の使用を考えてられているため、生地がいわゆるコットンに比べて随分と厚いのが特徴です。ドイツ軍のシーツは10枚単位で束になっているため、仕入れる際に一番上と下が汚れていて、使える状態ではないとのこと。つまり使えるのは8枚分で、2枚分のロスが常に出るというわけです。しかもデッドストックであるがゆえ、世の中の在庫はなくなるばかり。

<FRANK LEDER>でもコレクションの継続は在庫次第と聞かされると「今買っておかないと後悔するかもよ」と言われているようで、今年春にとうとうクロップド丈のパンツを買いました。

ベッドシーツというだけに、目的はパジャマです(それにしては高額すぎると迷いながら)。購入時は自立するのかと思うほどの生地のハリ感が、洗濯を繰り返しながら着用することで、どう柔らかく心地よく変わっていくかを追うのが、僕なりの夏の自由研究の課題だったのですが、今年の猛暑には分厚すぎて断念してしまいました。

9月に入って夜が少し涼しくなってきたので、これから本格的にデビューさせようと思います。

 


 

▽MADE IN GERMANY
vol.1 | vol.2

Profile

  • 小澤 匡行エディター/ライター

    千葉県出身。大学在学中に1年強のアメリカ留学を経て、ストリート誌「Boon」にてライター活動を開始。現在も雑誌やカタログの編集・ライティングを手がける。著書に「東京スニーカー史」(立東社)、日本監修版「SNEAKERS」(スペースシャワーネットワーク)がある。