缶詰ファンタジー

季節の移り変わりをなんとなーく感じながら、なんとなーく過ごす日々で、目にしたこと、ふと感じたこと。

9.11, 2018

エディター/ライター:松本 昇子
  • essay
  • food&liquor
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缶詰って、かならずひとつは家にあるよね

 

夏の終わりに、風邪を引いた。

数日前からずっと胃痛が続いていたんだけど、ようやくおなかのくだしが治まったころ咳が出始めて、ついには発熱してしまった。

寒暖差もひどかったから、季節の変わり目に、からだが追いつかなかったようだ。

いやはや、体力がない。日々の運動不足がたたったのね。

 

寝ても寝ても、眠い。

めまいが続いて、ぼ〜っとしてしまう感じ。

薬を飲むために何か食べなくちゃ、と冷蔵庫を開くも、食材は先日きれいに片してしまったばかりだ。

最寄りのコンビニに行くのすらつらいけど、助けてえ!と頼れる人もいない。

うわーーーん!

 

半ば諦めつつ台所の棚をがさごそ探していたら、桃の缶詰が出てきた。

自分で買った覚えはない。

今年の頭にインフルエンザにかかったとき、友人が持ってきてくれたものだろうか。

光が射した。

わたしはその甘〜い桃の缶詰のおかげで、薬を飲むことができたのである。

ありがとう、友だち。

 

それにしても、缶詰って、なんだか不思議な存在だなといつも思っている。

あくまでわたしの場合だけど、今すぐ食べようと思って買うものじゃないっていうか、いつかわからないけどそのうち食べるだろうし、あったら便利と思ってストックしておくものっていうか。

だから長期間保存が可能な缶詰っていう形状は理にかなっているなあと思うのだけど、もしこれが缶詰の状態じゃなかったら、同じ食材でもこうは思わないんだろうか、とか考え出すと、脳内がぐるぐるして、わけがわからなくなるのである。

 

長期間保存できる缶詰の特徴をいかして、たとえば誰にも言えない秘密を詰め込んで、数年後にぱかっと開いて「こんなこともあったね〜」なんて笑えるようになってたらいいなと思う。

もしずっと開かれることないまま賞味期限を過ぎてしまったら、そのまま忘れて捨ててしまえばいいとも思う。

 

ああ、そういえば、チョ◎ボールのおもちゃの缶詰が欲しくて、お菓子を果てしなく食べてたときもあったなあ。

 

夏の終わりに風邪を引いて、こんなとりとめもないことばかり考えています。

 

 

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Profile

  • 松本 昇子エディター/ライター

    愛知県出身。雑誌やカタログ、書籍、WEBサイトなどの編集、執筆、ときどきコピーライティングも手がける。