贈り物は突然に。Vol.5

例えばキョウダをどこに出しても恥ずかしくない夫にしたい

人間には「欲」というものがある。食欲、睡眠欲、性欲、そして実は「相手に贈り物をする」という行為も、“あの人の人生に関わりたい”という欲の1種ではないのかと思った。

6.7, 2018

Columnist:Aya Matsuo
  • essay
  • lifestyle
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もうすぐキョウダが結婚する。

 

ほんの少々うっかり者で、
ほんの少々気が利かないところはあるが
基本は良い人間であるから是非とも末長く幸せになってほしい。

 

さて、結婚するにあたってキョウダの「ちょっとうっかり」している部分に多少の不安を感じた有志が集まって、キョウダが「良い夫になるため」勉強会を開いてみた。男女平等がデフォルトの現代、男だから女だからと関係なく生活をよりよくするための家事能力は必要なんである。

 

集まった中には結婚10年目のベテラン夫もいる。

現在はそれなりに夫婦円満だが、若い頃はそれなりに色々あったそうだ。

その中で、いくつかありがたい助言をいただいた。

 

曰く、脱いだものを裏返したまま洗濯機に入れるな(干す時めんどくさいんだぞ)

曰く、皿洗いもゴミ捨ても率先してやる(その皿を汚したのも、ゴミの一部を作ったのも自分だ、と思えば手が動くはずだ)

曰く、甘えと頼るを混同するな(時間がないときに相手に家事をお願いするのはいいが、やってくれるだろうと一方的に期待するのは大きな間違い及び大きなトラブルの元だ

 

まだまだ助言は続くのだが、この辺りでキョウダの目が泳ぎ始めたので
とりあえず「今、キョウダのできること」を中心に作戦を練る。

 

掃除に関しては、「とりあえず出したものは、元の場所に戻せ」というのをメモらせた。

10年ベテラン夫曰く、最初のいざこざは大抵「ものをどこかに置き忘れる」ことから始まるそうだ。

爪切り、耳かき、ボールペン、そんなものを例えばソファーの隙間やカーペットの下にうっかり置いた挙句に「耳かきどこやったんだよ」と聞いてしまった時のあの戦慄たるや! とベテラン夫は言う。

 

キョウダも震えながらそれを聞く。

 

洗濯は、残念ながら「素材に合わせて洗い方を変える」ような器用なことは一生できそうもないので
先ほどの「干す時のことを考えて裏返しで脱がない」を徹底させることで許してほしい。

 

あとは料理だ。

学生時代は居酒屋でバイトをしていたキョウダなので、サラダやカレー、それとおつまみっぽい料理くらいは作れるそうだ。

ならば安心、と思っていたらベテラン夫から「スーパーにはこまめに寄って底値の感覚を掴むべし」とのアドバイスがきた。また「冷蔵庫の中身及びよく使う調味料の把握」も大事だとか。

 

新米夫がはきりって料理しようとして買いがちな「無駄に高い食材、無駄に買いすぎた材料、ほとんど使う機会のない特殊な調味料」は3大NGらしい。

よかった、実は結婚祝いに海外のスパイスセットなんかいいんじゃないかと思っていたところだったから。

「夫婦揃って料理上手な家なら喜ぶけどね。キョウダレベルは余らせるのがオチ」とのこと。

 

その後、話題はそんなキョウダの結婚祝いを何にするか、になった。

どうせならキョウダが「良い夫」に見える魔法のようなものがいい。

 

色々話し合った結果。

 

 

「10種類以上のレシピを叩き込んだキョウダ」付きのおしゃれな卓上トースターグリルにすることにした。

ベテラン夫曰く、「妻の趣味や都合を聞かないキッチングッズ」は基本NGらしいが、「料理片付けまで夫がやる」おしゃれなキッチングッズなら喜ばれるとのこと。
どんな家にでも合うようなシンプルなものなので、新居のインテリアにもはずれないはずだ。お手入れも簡単なのでキョウダでも扱いやすいのもいい。夫婦二人で使うにもちょうどいい大きさだ。

 

さて、二人が結婚するまであと2ヶ月。

 

みっちりレシピを叩き込んでから新居にお届けします!

 

▼新米夫はもちろん、一人暮らしにも便利なグリルはこちら

 


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Profile

  • 松尾 彩Columnist

    フリーランスのエディターとしてファッションからアウトドアまで幅広い雑誌・ムック・カタログなどで活動。現在はコラムニストとして主に旅紀行を執筆。また猫についてゆるく語る「ネコテキ」を小学館「しごとなでしこ」にて連載中。