~On The Road~ 車の生活 Vol.16

どうやって生活しているのか? 【仕事編①】

家に住むことを辞め、
車で生活するDJ河合桂馬のVanlifeダイアリー。
(第16話) どうやって生活しているのか?
【仕事編①】

6.20, 2019

DJ:河合 桂馬
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現在はパリにいます。今日で5日間のパリ滞在を終え、次はベルギーにむかいます。

 

さて、前回のVol.15では駐車に関するお話しをしましたが、

 

まとめとして、

 

「どんな生き方がしたいのか?」

 

を深く考えることが大事だとお伝えしました。

 

自分の理想の生き方は、

 

「健康で、時間の自由がある暮らし」

 

です。

 

今回は、仕事について考えてみたいと思います。

ハーバード卒日雇い労働者

この資本主義社会で生きていく以上、お金はどうしても必要です。

 

お金を得るためには仕事をしなくてはなりません。
仕事のやり方としては、経営者、フリーランス、正社員、契約社員、アルバイト、日雇い労働など様々ですが、

 

かのヘンリー・デイヴィッド・ソローは、
生涯、定職にはつきませんでした。
ソローは、世界に名だたる最高学府のひとつ、
ハーバード大学を卒業しているので、
定職につけなかったのではなくて、
定職につかなかったのです。

 

大学卒業後は教師になるも、体罰を与える学校の教育方針に反対し、2週間で辞めました。

 

その後、自給自足の生活である「森の生活」を通して、生きるために必要な最低限のものとお金を見極めたあとは、

 

大工や左官職人、測量士の日雇いの仕事で生計を立てていたようです。

 

ソローが32歳の年である1849年のアメリカは、
工業化が進み、大量生産大量消費の風が吹き、
ゴールドラッシュによる一攫千金を夢見た人々で溢れかえっていましたが、

 

それを横目にソローは、
必要最低限のお金を稼ぎ、仕事以外の自由な時間を愛し、思想や執筆、散歩に時間を費やしたのです。

 

その結果、数々の名著を生み出し、
のちにガンジー、トルストイ、マーティン・ルーサー・キングなどに強い影響を及ぼす人物となりました。

 

つまりソローは、自分の目指す生き方には、
お金よりも時間が大切だと考えていたのです。

なんのために働くのか?

6年前ぐらいにある逸話を読んだことがきっかけで、働くことの意味を深く考えるようになりました。

 

話の細かい設定はあまり重要ではないので、覚えている範囲で大まかにお伝えすると、

 

あるビジネスマンが、とある南の島を訪れました。
その島の住民達は、朝は目覚ましもなくゆっくりと起きて、日中は魚釣りをしたり、昼寝をしたりして、夜は家族とゆっくり過ごして、一日中のんびりと暮らしていました。

 

以下、
その様子をみたビジネスマンと住民の会話。

 

ビジネスマン(以下B)
「もっと頑張って魚を釣ったらどうだ?」

 

住民(以下J)
「自分が食べる分以上に釣ってどうするんだ?」

 

B「その魚を売って稼げるじゃないか!」

 

J「稼いでどうするんだ?」

 

B「稼いだお金で大きな網を買い、もっと魚を収穫する」

 

J「もっと収穫してどうする?」

 

B「稼いだお金で船を買える!」

 

J「船を買ってどうするんだ?」

 

B「船で漁にでればもっと魚を獲れる」

 

J「もっと獲ってどうするんだ?」

 

B「もっと稼いで魚の加工工場を作る!」

 

J「工場作ってどうするんだ?」

 

B「もっと大きなビジネスができる!」

 

J「大きなビジネスをしてどうするんだ?」

 

B「そのビジネスを売却する!」

 

J「売却してどうするんだ?」

 

B「そうしたら、南の島あたりで、朝は目覚ましもなくゆっくりと起きて、日中は魚釣りをしたり、昼寝をしたりして、夜は家族とゆっくり過ごして、一日中のんびりと暮らせるじゃないか!」

 

という逸話です。

 

この話を細かく読み解くと、
ビジネスマンの目指すのんびりした暮らしは、ビジネスの世界で成功し、不労所得を得ながら、もしくはたくさんの貯金をもって南の島で過ごすことです。

 

住民の暮らしは、不労所得も貯金も無くのんびりと暮らしているので、正確には全く同じ状況ではないのですが、ビジネスマンの暮らしかたは、おそらくお金を失うことへの恐怖があります。

 

所得が上がればそれに比例して生活レベルを上げてしまうのが世の常であり、一度上げた生活レベルは下げることが難しいのです。

 

もし億万長者になったとしても、自家用ジェットで旅行をしたり、5000万円寄付してみたり。
生活レベルの頂点というものはありません。

 

宝くじが当たった億万長者や、数億円を稼いでいたようなスポーツ選手が、引退後に破産してしまうことが起こるのはそのためです。

 

いつもすきやばし次郎に行っていた夫婦が、
お金がなくなったから
「今日はくら寿司にするか」
とはなかなかいかないものでしょう。

 

例のビジネスマンはおそらく、のんびり釣りをするだけでは飽き足らず、クルーザーを買ってシャンパンパーティーをしたくなるかもしれません。

 

そしてお金がなくなりそうになったらまた必死に働くということもありえます。

 

南の島の住民と、ビジネスマンとの大きな違いは、
「お金がなくても楽しく生きていけるかどうか」
です。

 

ビジネスマンは、お金がないとのんびり暮らせないと考えているので、まずお金を稼いでからのんびり暮らそうとしますが、魚釣りからビジネスを売却するまでに至るには、少なくとも10年は、家族との時間もろくにとれず、身を粉にして働くことが必要で、途中で健康を害して働けなくなる可能性もあります。

 

島の住民は、10年もかけずとも、今日その日からお金がなくてものんびり暮らします。
お金を失うことへの恐怖もなく、ストレスもないのでいたって健康です。

 

この、「お金がなくても楽しく生きていける」精神力を鍛えておかないと、いくらお金を稼いでも足りないという状況から抜け出せません。

 

この話で誤解しないように気をつけないといけないのは、頑張って働いてお金を稼ぐことは悪いことではありません。

 

南の島でのんびり暮らすことを目指すのであれば、
そんなに働いてお金を稼がなくても、島の住民のように慎ましやかに暮らせばすぐにできることなので、働く目的を間違えないようにすることが大事だということです。

 

ビジネスマンの目指す生き方が、ビバリーヒルズに豪邸を建てて、毎日豪遊したいのであれば、やはり何かしらで稼ぎまくらないといけないはずです。

 

仕事をしてお金をもらうということは、その対価となるサービスや商品を提供して、相手に満足してもらうことなので、
頑張って働いてお金を稼ぐことは良いことだと思います。

 

お金と仕事に関して、自分の一番の理想は、
「お金がなくても楽しく生きていけるんだけど、
お金がいっぱい入ってくる」
僕はここを目指しています(笑)。

 

次回Vol.17は、自分の仕事についてお話ししたいと思います。

 

ちなみに僕はくら寿司でも満足できる庶民派です(笑)

 

 

文・写真:河合桂馬

 


 

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Profile

  • 河合 桂馬DJ

    2002年、club青山MIXにてHOUSE DJとしてのキャリアをスタート。
    GREENROOM FESTIVALなど全国さまざまな野外フェスに出演し、日本最大級のキャンプフェスGO OUT CAMP最多出演アーティスト記録更新中。近年活動の幅を海外フェスにも広げている。TOYOTA HIACE ウェブCM、KIRIN生茶広告など多数メディアに出演中。