はじめまして。 京都でグラフィックデザインの仕事をしているサノワタルです。

1回目という事で、今回は自己紹介も兼ねて、
「デザインの世界」にどうやって興味をもったか?という昔のお話。

1.30, 2019

Designer / 京都精華大学非常勤講師:サノワタル
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  • essay
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皆さま。はじめまして。

京都でグラフィックデザイナーの仕事をしているサノワタルと言います。

 

グラフィックデザインをベースにいろいろなデザインの制作・活動をしてます。

他には大学の講師もしています。講師は27歳からしているので今年で15年目になります。

 

詳しい仕事の話やデザインについての考え。

大学の先生として関わってきた「教育」などなど、
普段あまりしないお話(かなりシャイで真面目な話は、ほぼ普段しないです)を、コラムでできればと思います。これからよろしくお願いします。

 

 

ではでは今回のお話に。

したいことも分からない。何も考えていない大学時代

遡るは19年前の京都。

卒業して何の仕事をするんだろう?と漠然に考えていた大学4回生の頃。

「就職活動」→大学生にはとっても重いワード。

(たぶんこの時代の就職活動は3回生の秋からはじまってたかな)

 

身近な友達が着慣れないスーツで恥ずかしそうに、
でも大人の階段を一歩を踏み出したような、少し誇らしげな顔で大学に現れだした時期。

私は完全に就職活動の波に乗り遅れる。

 

「自分にあった仕事がしたい。人とは違うことがしたい」

「俺はやりたくもない仕事のためにスーツを着て、就職活動なんてするか!」

 

、、、笑

 

今考えると「ガキ」ですね。理由が。

 

何も考えていないし、行動していない自分は、
就職活動中の友達が眩しくて向き合うのから逃げていました。

 

 

そんな「ガキ」は
現実から目を逸らすために、
毎日毎日アルバイト。そして遊ぶ。

 

そんな日々で就職活動なんて出来るわけもなく、
大学の卒業も単位がギリギリで危険な状況。
ひとまずの目標は卒業する事にスイッチしました。

4回生の後期にフルで講義を登録し、ギリギリ卒業はできたものの、
卒業後は何をするでもなく、学生時代と同じ場所に住み、(大好きな深草西浦町 ※最後の番外編で)アルバイト中心の生活をしていました。

 

 

ここで突然訪れました。聞いたことしかなかった不眠症。

理由は簡単で将来への不安。

 

「おい!どうすんだよ!」

「何でもいいから仕事しろ!」という自分と、

 

「やりたい仕事するんだろ?」

「だから学生時代、就職活動しなかったんだろ?」

という自分との、不毛な戦い。。。

 

同級生は毎日忙しそうに働いている。

「お前!大丈夫か!将来!」と心配される。

俺は何をしているんだ。。。

 

先の見えない真っ暗な道をただただ、目的も無く歩いているだけでした。

眠ることもできないし、本当に本当に辛い時期でした。。。

日々のアルバイト業務から生まれたデザインへの興味

当時のアルバイトは何かというと、某レンタルショップの店員です。

ラッキーな事に「スタッフレンタル」という2泊3日で3本まで(あってたかな?)

レンタルできるシステムがあり、暇な自分は年間に1,000本近くの映画を見ることができました。

もちろんCDも借りられます。(その習慣で今でも年間200本ぐらいの映画を見てます)

レンタルショップの仕事には返却業務というものがあります。

 

お客様が借りて返却されたビデオ(今はDVD)を元のケースに返却。

新しいお客様はその返却されたビデオをレジに持ってきてレンタル。

なのでこの返却スピードが売り上げに大きく関わる大切な業務です。

早く返却するコツは何万本という在庫の中からいち早くケースを見つけるために
パッケージの背表紙と表面のビジュアルを覚える事。

 

ではどういうパッケージが覚えやすいか?

それは次の2つ。

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・見たことのある映画は返却しやすい。
→これは内容を知っているし、その棚から自分で取ってレンタルしているため。(そのためのスタッフレンタル)

 

・パッケージデザインのクオリティ。
→しっかり映画の内容を考えて作られたパッケージデザインは見るだけで
どんな映画なのか?そしてレンタルしたいな!というデザインになっている。
やはり覚えるのも良いデザインのパッケージは覚えやすい。

 

という風に早く返却するためにビデオのパッケージデザインを覚えるようになりました。

デザインの仕事につきたいと考え出す。

たくさんのパッケージ見て、覚え出すと徐々に、
新しい気持ちが出てくる。

 

・この映画のパッケージは中身とデザインが全然シンクロしてないな。

・このパッケージはあの映画の「パクリだな」。

・うわ!なんてかっこいいパッケージデザインなんだという風に。

 

少しづつパッケージへの向き合い方が変わり、

気に入ったパッケージはカラーコピーをして保存するようになりました。

 

この瞬間がデザイナー、サノワタルの産まれた瞬間です。

 

しょうもない生活をしていた自分が

レンタルショップのビデオのパッケージデザインのおかげで

デザインに興味を持ち出し、しかもその仕事に就こうと努力し始めました。

何に興味を持って、何の仕事につくか?なんて誰にも分からない

独学でデザインの本を片っぱしから購入し、
お店の下の本屋で休憩中にこそっと立ち読み。

しかし、独学では限界を感じ、デザインの専門学校に入る。

 

これが私が「デザインの世界」に踏み出すきっかけでした。

 

長い前振りでしたが、

言いたいのは、何がきっかけでどんな仕事に将来つくなんて分からないということ。

 

そして興味をもったら、したことが無いから無理!とか考えずに、
どんどん動く。そして走り出す。

不安になったら、走りながら不安になればいいし、
しんどくなったら休憩も大切。でも前を向いて休憩する。

 

私は若い頃こうやってデザインの世界を進んできました。

まあ今も変わらないです。

 

 

もし私と同じように普通大学や、デザインに関係ない事を学んできて、
デザインって分からない。でもデザインに興味を持ってしまったんだ。

デザイナーになりたい!

 

そんな人がいて、このコラムを読んでくれて、
少しでもデザイナーになる後押しができればと思います。

 

こんなに素敵な仕事はないですよ!

是非デザインの世界におこしやす。

 

 

さて次回は何を書こうかな?

お楽しみに。

番外編 大学時代に過ごした街「深草西浦町」

大学時代、3回引っ越したのですが、全て同じ町内。

良いことも悪いこともたくさん経験できた刺激的な街でした。

たくさんのご飯屋さんがあり、遅くまで営業している古本屋などとっても住みよい街でした。

 

ちょうどこのコラムを書くのに、
昔を思い出したくて西浦町に行ってきました。

 

※今回のコラム使用の写真は全て現在の深草西浦町です。

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Profile

  • サノワタルDesigner / 京都精華大学非常勤講師

    1977年大阪生まれ。東京・大阪・京都の制作プロダクションを経て、2013年に京都にていろいろデザインを設立。同時に事務所機能を追加したカフェの運営をスタート。2017年より、グラフィックデザインを軸に、内装デザイン・ウェブデザイン・パッケージデザインなどの様々な領域のデザインや企画を手掛ける株式会社サノワタルデザイン事務所を設立。