季節の台所仕事 Vol.7

栗の渋皮煮

つくること、食べることを通して感じる季節の恵み。忙しい日々の中で心を豊かにしてくれる季節の台所仕事はじめてみませんか。今年は秋の実りのあたり年。

11.9, 2018

FOOD DIRECTOR / sommelier (wine & olive oil) / organic concierge:MIHO KAWAKAMI.
  • food&liquor
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10月23日-11月6日ころ

天高く馬肥ゆる秋。

今年はこの言葉どおり、うっかり肥えてしまいそうです。

だって、例年になく秋の味覚の当たり年!!!

ここ2-3年不漁で1匹300円以上していたサンマも、松茸に様が5つくらいついてしまいそうなくらい貴重だった国産松茸も、2017年なんて例年の半分くらいしか収穫がなかった地域もあったといわれる栗も、大豊漁&大豊作!!!お財布にもやさしく秋の美味を満喫できる年なのです。

暦の上では、「霜降」といって秋も終盤。

朝晩は気温がグッと下がり、北の方では霜が降りはじめます。

昼よりも夜が長くなりて仕事が捗る季節。澄んだ空気に高く明るく輝く月を眺めながら、栗仕事をしませんか?

 

栗は良質なでんぷんを多く含み、丁寧に調理することでほっくりと上品な甘みが生まれます。

ナッツの一種なので、ミネラルなどの栄養素も豊富。渋皮ごと調理すれば、抗酸化力の強いポリフェノールも摂取できてしまいます。

ただし、「栗仕事はちょっと大変」というイメージをお持ちの方が多いのも事実。

なんたってあの固い皮を向くのは一苦労ですものね。あまりに固いので鬼皮という名前がつくくらい。

そこで、まずはオススメの鬼皮攻略法をご紹介しましょう。

いずれの場合も、栗の尖ったてっぺんではなくてざらっとしたお尻側からの方が剥きやすいです。

1 専用の栗剥きを使う。

私はくりくり坊主というハサミのような栗剥きを愛用しています。他に使い道がなくて普段はとっても邪魔なのですが、一度使うとこれなしでは栗をむけないほど便利です。

2 少しだけ加熱する。

鬼皮を柔らかくするポイントは熱と水分です。

鍋にたっぷりめにお湯を沸かし、栗を入れます。そのままグラグラ5分ほど茹でてから、ザルにあげます。火傷しないように粗熱をとってからむきます。

 

3 圧力鍋がある人は、圧力がかかってから5分くらい加熱して火を止めて自然に圧が抜けるのを待ち、包丁で剥きます。

 

などなど。

栗はつるりと包丁が滑りやすいので怪我をしないようにご注意を。

Recipe

栗の渋皮煮

 

 鬼皮(一番外側の固い皮)をむく。包丁で栗の頭の部分に浅く十字の切り目を入れるか、お尻と上の部分の境目を薄くむき、手で頭の方をむく。

 

 栗を洗って鍋に入れ、ひたひたの水と重曹を小さじ1くらい加えて中火にかける。アクを取りながら10分煮る。

 

 鍋をシンクに置き、流水で栗の粗熱をとる。

 

 2と3の工程をもうあと2回繰り返す。

 

 鍋に栗を並べ、栗(むいた後)の重量比70%のきび砂糖と煮切ったみりんを重量比10%、醤油少々を加えて落し蓋をして20分弱火で煮る。*500gの栗なら、きび砂糖350g+みりん50g+しょうゆ小さじ1が目安。

 

 火を止めてそのまま自然に粗熱が取れるのを待つ。

 

 清潔な密封容器に入れて冷蔵庫へ。一晩経ってからの方が美味しい。煮汁にすっぽり使って入れば1ヶ月は保存可能。

 

ぜひ作ってみてくださいな。

Profile

  • 川上 美穂FOOD DIRECTOR / sommelier (wine & olive oil) / organic concierge

    料理家、フードディレクター、ソムリエ。国内外のレストランでの経験を経て、独立。食のスペシャリストとして書籍・雑誌、企業webなどメディアを中心に活動。イタリアンと和食をベースにしたシンプルでストーリーのあるレシピとスタイリングに定評がある。近年は、レストランプロデュースや商品開発アドバイザーなど、多彩な経験と知識をもとに活動の場を広げている。

    2014年、目黒区東山にプライベート・レストラン「quinto」をオープン。2015Louis Vuitton city guide TOKYO版掲載など注目を集めると共に、同名で食を中心としたライフスタイルブランドをスタートしている。