世の中には同じアイなどないのだ。

世界にただひとつだけの、アイ。
それは愛なのか、Iなのか、藍なのか。

8.9, 2018

Columnist:Aya Matsuo
  • lifestyle
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かなり昔の話だけれど、テレビで「インディゴ染めのジーンズは蛇が寄らない」かどうかを実証する番組があった。

バラエティ番組だったので、どこまでが本気かはわからなかったけれど、数匹の蛇のうち、確かに何匹かはジーンズを避けるような仕草をしていて、その時に”草木”のもつパワーみたいなものに興味を引かれた。

害虫避けだけでなく、例えば薬効成分だったり、天然着色料だったりと、その儚げな姿とは違い草木には秘めた力がある。

 

日本でも昔から“藍”染めの服が虫除けとして活用されていた。

また藍で染めた服は色あせもしにくく、虫食いを防ぎ、生地が丈夫になる。

今とは違い1枚1枚を大事に着ていた時代の人にとってはどれだけ重宝されていたか。

 

藍は世界中にあるものだが化学染めが主流の現代では、現在でも文化として継続しているところは少なく、それ故に「JAPAN BLUE」なんて呼ばれたりもしている。

藍染の工程は面白い。
塗料に浸けたばかりの布は、“BLUE”とは縁遠いほどどちらかというと緑ががった黄土色に近い。

 

それが空気に触れるとスーッと青みがかかる。この時に化学反応を起こしているそうだ。

そして天然の藍染めの場合、染めを繰り返した回数やベースとなる生地の色、染液の発酵具合などにより少しづつ違う色合いに染まる。だから誰かが染めるたびに、同じように見えて、少しづつ違う藍色が生まれているのだ。

つまりはこの世の中にはひとつとして
同じI(私)がないように
同じ愛がないように
同じ藍もない。

ああ、アイとは深くて、面白い。

Profile

  • 松尾 彩Columnist

    フリーランスのエディターとしてファッションからアウトドアまで幅広い雑誌・ムック・カタログなどで活動。現在はコラムニストとして主に旅紀行を執筆。また猫についてゆるく語る「ネコテキ」を小学館「しごとなでしこ」にて連載中。夫婦料理ユニット「サイトウのゴハン」レシピ担当。

Information

  • 藍染めの会 2018.8月

    会場:かぐれ 表参道 街野原
    定員:1回5名まで (要予約)
    参加費:¥4,500+税

    開催日時 : 2018年8月18日(土)・19日(日)
    ※雨天中止

    URL:http://www.kagure.jp/26117/

  • 藍染めの会 2018.9月

    会場:[受付]かぐれ ジョイナス横浜店 / [開催場所] ジョイナスの森定員
    定員:1回5名まで(要予約)
    参加費:¥4,500+税

    開催日時 : 2018年9月8日(土)、9月9日(日)
    ※雨天中止

    URL:http://www.kagure.jp/26139/