ソウル特別編【新大久保コリアンタウンに行ってみた】

ソウルで食べたうまいものや、ワクワクするようなスピード感が忘れられなくて、日本一のコリアンタウンと名高い、東京・新大久保に行ってみた。

12.28, 2018

Columnist:Aya Matsuo
  • food&liquor
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祖母は巣鴨へ、父は新橋へ、兄は秋葉原へ、そして妹は新大久保へ

年齢や趣味により、遊びたい街、居心地の良い街はたとえ家族であってもそれぞれ違う。

上にあげたのは一例であるので、どこかの祖母は原宿に行くかもしれないし、兄が新橋で飲んでてもいいし、母が秋葉原に通ってもいい。現代の家族はそれほどまでに自由と選択肢がある。その中でも若い人は比較的「今、人気の街」に生息する。

今ならさしすめ新大久保がそれだろう。

 

さて、新大久保。

「1週間に1度くらいはどこかのテレビ局で特集をやっている」ほどの頻度でメディアにとりあげられている新大久保。

 

もちろんずっと前から新宿の職安通りや新大久保には美味しい韓国料理屋さんがあって、目ざといグルメマンたちがこぞって通うような<コリアンタウン>ではあったけれど、今のような<ミニソウル>的な街になったのは割と最近だと記憶している。

 

そうなった理由の一つ(というか理由のほぼ全て)が韓流ブームであり、アイドルはもちろんそれに付随したファッションやコスメなどのお店が増え、以前のような全体的に「韓国ぽい」雰囲気よりもどちらかというとソウルに特化した街になったように感じた。

駅を降りて右側がメインストリートだという。

とりあえずぶらぶら歩く間も無く目に飛び込むのは韓国語。

この日は平日だったので、韓国人の学生が多かったせいか耳に飛び込んでくるのもほとんど韓国語。

 

そこにオルチャンメイクを施した日本人の女の子や、韓流的なファッションに身を包んだ中国他様々な国の若者たちが混じり合って、なんというか

 

アジアなう!

 

ってな様子。

 

ほんの1ヶ月前に歩いたソウルのホンデのような賑やかな雰囲気にここが日本だと一瞬忘れてしまう。

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    01.ド派手なピンクのコートを着た韓国コラムでお馴染み「ホラノアナ」のホラさん。この日も新大久保を案内してくれました。

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    02.話題のアレもありました。若かったら多分買ってた。

01.ド派手なピンクのコートを着た韓国コラムでお馴染み「ホラノアナ」のホラさん。この日も新大久保を案内してくれました。 02.話題のアレもありました。若かったら多分買ってた。

さてとりあえず目につくのは「ハットク」のお店。

ご存知、韓国版のホットドックだけれどかじるとビヨヨヨンとチーズが伸びるところが「インスタ映え」するとかであっという間に日本でも人気になったアレです。インスタ映えだけじゃなくて、チーズINしたホットドックなんて美味しいに決まってる。

新大久保の駅に着くまでは食べる気満々だったのだけれど、いざ降り立つと行列がすごかったり、ネットでちらっと「カロリー約450kcal前後」なんて記事を目にして、素早く諦めた。

 

…これは新陳代謝の高い若者の食べ物だ。

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    01.大行列!

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    02.でっかいハットク!

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    03.中からチーズが出ちゃったよ!(動く看板大好きです)

01.大行列! 02.でっかいハットク! 03.中からチーズが出ちゃったよ!(動く看板大好きです)

もちろん韓流だけでない新大久保の楽しみ方

指差してるラーメンがめちゃウマでした。

カロリーなんて気にせずパクつく若者を恨めしげに眺めながらさらに通りを進むとある程度進んだところで<韓流>的なお店は徐々に少なくなり、代わりに韓国素材を売っているスーパーなど<コリアンタウン>的な雰囲気に戻る。ちょっとホッとする。

スーパーを覗くと、韓国料理でおなじみのコチュジャンなどの調味料から、エゴマの葉、パクチーなどのエスニック野菜も並んでいた。

パクチー大好きなんですが、日本(資本の)スーパーで買うと高いんですよね。

ここでは割とお手頃価格だったので思わず買ってしまいました。明日パクチーサラダにしよう。

美味しいと評判のインスタントラーメンも買ったり、この辺りは確かに日本で買えると便利だし嬉しい。

 

 

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    01.エゴマの葉は家焼肉の時に重宝します

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    02.パクチーもゲット!

01.エゴマの葉は家焼肉の時に重宝します 02.パクチーもゲット!

ハットクも、インスタ映えしそうなレインボーわたあめもスルーして、最終的に韓国人客も多く訪れる韓国料理屋さんに着地。

キムパッ、キムマリなどをマッコリとともに美味しくいただきました。脇道にあるお店や、新大久保で長年人気のお店は価格もお手頃。安心して食べ飲みしまくります。味も本場のままなので、気持ちはつい最近行ったソウルへと戻って行きました。

 

もはやあんまりいないかと思いますが、初めて新大久保に行く人で人混みが苦手な人は頑張って駅からどんどん歩いて行けば行くほど、横道に入れば入るほど大人も楽しめるコリアンタウンに出会えますよ。

全体をぶらぶらするのには1、2時間あればじゅうぶん。

つい先月にソウルの熱くてスピーディな雰囲気に飲み込まれ帰国早々「ソウルロス」になっていた心を癒すにはちょうど良い規模の韓国具合でした。

 

 

あと奥の方は他のアジアのお店がどんどん増えていて、歩くだけでこれまた「アジアなう!」が楽しめます。

躍動感のあるキムパッ

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    01.韓国人のオモニが店を切り盛りする韓国料理屋は本場の味が楽しめます。

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    02.日本にいてもマッコリはすすみます。

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    03.道すがら見つけた「K-PIZZA」=チヂミ。お好み焼きは「J-PIZAA」で葱油餅は「T-PIZZA」かしら。

01.韓国人のオモニが店を切り盛りする韓国料理屋は本場の味が楽しめます。 02.日本にいてもマッコリはすすみます。 03.道すがら見つけた「K-PIZZA」=チヂミ。お好み焼きは「J-PIZAA」で葱油餅は「T-PIZZA」かしら。

さて、最後に。

 

海外旅行、それもヨーロッパやアメリカなどアジア圏外に長期行くと、どうしてもアジアご飯が恋しくなりませんか?

日本食もいいし、中華やベトナム、韓国料理、インド料理あたりも出会えるとホッとした気持ちになります。

 

もちろん現代でも様々な問題があるし、国同士仲良くなさげな時もあるけれど、私たちの中で「アジアご飯はホッとする」と感じることは、とても大事なことだと思います。

 

どんな状況であっても、「あそこのご飯は美味しい。また食べたい」と願うことは誰にも邪魔されない権利です。

そしてそれは近隣の国に親しみを覚えるってことにも繋がります(もちろん欧米やアフリカにだって好きな国には親しみは覚えますが、ここでいうのはアジア的な親近感のお話)。

 

新大久保でも、様々なアジアの人、欧米からの旅行者、人種も生活様式も違う人が集まって美味しいものを頬張ったり、好きなアーティストで盛り上がったり、そんな楽しい会話が繰り広げられていました。

コリアンタウンだけでなく、例えば海外にある日本人街、日本にある世界の国を凝縮したミニタウン、その全ては規模は小さいものですが様々な国の人を集めて繋ぐ、そんな役割を持っていると思います。

 

大げさでなく、平和というものは国主導ではなく、人間一人一人のコミュニケーションが繋ぐものと信じています。

これからも日本の新大久保に韓国を感じられて、横浜で中国を感じられて、ちなみにうちの近所にはネパールカレー屋さんが多いのでネパールも感じられて、他国の美味しいものをまた食べたいと思い、違う文化を面白く感じて、そしてそれが緩やかに平和に繋がりますように。

 

2018年の年末、新大久保にて。

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    01.ドンキではハラール食品も。

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    02.すごく可愛いタイ米の袋。布製のが欲しかったけど重さを考えて諦めました

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    03.珍しい調味料なども。料理上手さんはぜひチャレンジ。

01.ドンキではハラール食品も。 02.すごく可愛いタイ米の袋。布製のが欲しかったけど重さを考えて諦めました 03.珍しい調味料なども。料理上手さんはぜひチャレンジ。

Profile

  • 松尾 彩Columnist

    フリーランスのエディターとしてファッションからアウトドアまで幅広い雑誌・ムック・カタログなどで活動。現在はコラムニストとして主に旅紀行を執筆。小学館kufuraにて旅エッセイ「ドアを開けたら、旅が始まる」連載中